白いボールの謎・おかわり
以前にも書いたことのある「白いボールの謎」
ドラマの影響もあるのか、けっこう定期的に聞かれる.
最近また別の人にも質問されたので、内容に加筆してもう一度.
♪コートでは だれでも一人 一人きり
私の愛も 私の苦しみも
だれも わかってくれない
きらめく風が走る 太陽が燃える
唇に バラの花びら
私は飛ぼう 白いボールになって
サーブ スマッシュ ボレー
ベストをつくせ
エース エース エース
エースをねらえ
アレンジは違うが、テレビ朝日で放送された上戸彩主演の「エースをねらえ!」でもきっちりそのままの歌詞で歌っていた.
同じくドラマ「アフリカの夜」で松雪泰子が口づさんでいた「エース、エース、エース、エースをねらえ」 の歌.
(ちっと音程がずれていたが)
問題は赤字の部分だ.
質問者:兵庫県在住Aさん
○「エースのねらえ!」の歌ですが、白いボールというくだりがあります.
○昔は白いボールがあったのですか?
...というか、昔は白いボールしか無かった.
途中でピンク、ブルー、オレンジが出てきて、今のイエローに落ち着いた.
白いボールの証拠写真
1934年ロンドンの説明文が見える.テニス博物館の写真だそうだ.
ボールの巻(テニス豆知識) on Tennis.365
1877年にウインブルドンで大会ルールが確立されたときに、白い布でおおわれた中空のゴムボールのみが大会の試合球として認められることになりました。なおウインブルドンで、白にかわって黄色いボールが使用されるようになったのは、1986年のことです。
1877年から1986年までウインブルドンは白いボールしかなかったのだ.
1986といえば、阪神タイガースのマスコット「トラッキー」の胸番号1985と一番しか違わない.
ちなみに全豪オープンは1970年にイエローボールに切り替えていたというのでウインブルドンはとにかく遅かったみたい.
日本国内でイエローが主流となったのは昭和50年(1975年)頃.
そんな昔からボールが黄色かったのかと思うか、結構最近まで白かったのだな、と思うかで 歳が テニス歴が分かる.
慣れてしまえばそれが普通になってしまうということだろう.
黄色くなってだいたい30年だ. それまではテニスボールは白かったなんて誰も忘れてしまっている.
硬式テニス用の国産ボールが誕生するのは、1970年頃.
それまでは輸入ボールを使っていたらしい.

そして問題の1980年代.
DUNLOP FORTのwebページで、オレンジ、ブルー、ピンク...その時代の狂乱振りがよく分かる.
1975年 プルトップ初採用であけやすく (ジミー・コナーズの登場)
1977年 "オレンジボール"登場 (「セイコー・スーパー・テニス」でビヨン・ボルグ優勝'78)
1981年 イエロー、ホワイト、オレンジに加えブルー、ピンクも登場 (ウインブルドンで、ビヨン・ボルグがジョン・マッケンローを下して5連覇を達成)
1982年 ツートンカラー誕生 イエロー&ブルー、イエロー&オレンジ、イエロー&ピンク、ピンク&ブルーの4色 (ウインブルドンでは、ジミー・コナーズがジョン・マッケンローを下して優勝)
1989年 FORTリニューアル 白缶登場
現在はFORT缶は、『セーフティトップ』『アルミ缶』仕様.
つぶせるようになって環境にやさしい.
1982年登場の色ボールはすぐ汚くなった.
まさに実用性ゼロのバブリーテニスボール.
今は見たこと無いが、どこいっちゃったんだろ?ピンクやオレンジのボール。

ところで、年代戻って1972年.
「フォート」イエロー2個入り缶誕生
1970年頃といえば日本は高度経済成長時代。
1970年に全豪オープンでイエローボールが採用されました。イエローボールは、ハードコートの普及にあわせて、「見やすい」ということで急増し、日本でも昭和50年頃には主流になっていきました。また、2個入り缶になった理由は、日本の経済事情が反映されています。まだまだ日本国内の経済状態が裕福とはいえなかったため、「試合をするには2個あればいい」という声に応えたためで、以来日本では2個入り缶が定番として定着していきました。大ヒットした「エースをねらえ!」が週刊マーガレット(集英社)に連載されたのは、1973年からです。
大阪万博.
試合をするには2個ボールがあればよい...
ハードコートでは黄色が見やすい...という安易な理由でカラーボールは発展してきたらしい.
日本国内で白いボールしかなかった昭和48年.
そんな時代に「エースをねらえ!」は生まれたのだった.
よって、黄色いボールではなく、
♪私は飛ぼう 白いボールになって
であっているのだ.
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コメント
だん平。さん、楽しそうな集まりですね.
これを一緒に歌うとテニス仲間というのは,
きっと良い関係なのでしょう.
♪サーブ スマッシュ ボレー~
...って確かに試合展開としてはおかしいですね.
言われなきゃ気づかなかったです.
サーブ、ボレー、スマッシュ...もしくは、レシーブ、アプローチ、ボレーでしょうか.
いずれにしても「エースをねらえ!」なのに、歌詞では打っても(サーブ)打っても(スマッシュ)返されているので、ぜんぜんエースが決まっていません.
皮肉なものです.
投稿: TickTack>だん平。 | 2006/10/17 午後 11時53分
ほんと、記事がいっつも面白いです。
今回もしっかり堪能させていただきました。
「エースを狙え!」の主題歌の歌詞ではもうひとつ。
『♪サーブ スマッシュ ボレー~・・』のくだり。。
サーブの次にスマッシュってどういう展開だってことで。
いえね、単にゴロがいいから・・って、わかってるんですけど、
打ち上げで歌う輩が登場したら身内全員で・・
『♪サーブ スマッシュ ボレー~(無理デスッ!)
ベストを尽くせぇ~(打てませんからぁ~!!)』
・・と、カッコ内を突っ込むのが定番になってまして。(笑)
盛り上がるんですよ、コレが。。
投稿: だん平。 | 2006/10/17 午後 02時32分